雄you遊

124号

巻頭言

新たな模索

社長 小島 兼隆

2021/10/01

 コロナの蔓延で1年延期を余儀なくされた、東京オリンピック・パラリンピックが、緊急事態宣言の中、無事に開催された。人流抑制のため海外からの観客受入れを中止し、ほとんどの試合が無観客での開催となった。期待された経済効果は限られたものとなり、従来の商業主義に一石を投じる大会となった。それでも、コロナ禍という逆境の中で、鍛錬を積み重ねてきたアスリートの姿は、メダル至上主義とは異なる新たな感動を生み、スポーツの価値観を呼び起した。
 1年半以上続くコロナの猛威は、変異株とワクチン接種の戦いに移り、リモートワークや巣ごもりなど、人流を抑えた生活が続いている。その様な中で、苦戦しているのがコンビニだ。通勤、通学、行楽など人が移動することで需要が生まれるコンビニは、消費者の移動が制限され、居住地中心の生活となると、都市部の店舗から売り上げを落としていった。特にオフィス街のコンビニは、今までの通勤客への対応から、近くに住む住民へ対象が移り、日常的な買い物に満足する品ぞろえが求められた。これまでのコンビニは、約9割が共通商品で、円滑なサプライチェーンを強みとしていたが、もはや、その戦略だけでは成り立たない。立地ごとの店舗改革も検討されていたが、安定した業績もあり遅れ気味であった。コロナは、最強の小売業であるコンビニに対して、戦略の転換を迫っている。
 オリンピックやコンビニの事例から言えるのは、コロナの長期化により、今までの常識が通用しない状況がもたらされ、大きな流れを読み解くことが求められているということだ。
 当社にとって、コロナによる重大な影響はまだ無いが、誕生日会やボーリング大会などの社内交流行事は軒並み中止となった。社内コミュニケーションの良さは当社の社風でもある。対面での行事が難しい中で、新たな模索が急がれる。単なる中止ではなく、どこまでWebとし、どこから対面とするか、先入観にとらわれず柔軟に対応できる企業が、次のステージに立つことができる。

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