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雄you遊

112号

行事

海外研修報告 一般社団法人 東京電業協会 第17回 海外研修会 「ベトナム」

2018年7月9日~14日

記:第一工事本部 長静誠

2018/10/01

7月9日(月)から7月14日(土)にかけて一般社団法人 東京電業協会の第17回海外研修会「ベトナム」に、団長の小島社長と20社24名のメンバーと参加いたしました。
驚きと発見に満ちた視察の模様をご紹介いたします。

 

ナムソン廃棄物発電所の視察
 現在ハノイ市内では、廃棄物が1日当たり6500tも発生しており、その全てが埋め立て処理を行っています。そのため、今後の埋立地の枯渇や環境汚染が懸念されていることから、日本の国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が日立造船㈱に委託して、ナムソン処理場内にゴミ処理機能と焼却による発電機能を兼ね備えた廃棄物焼却発電プラントが建設されることになりました。運用には至っていませんが、実証運転が終わり、認可待ちの状態とのことです。
 一日当たり75tを焼却処分し、排熱回収により1930kW規模の発電(一般家庭約5000世帯分)の発電を行うとされています。課題もあるようで、発電コストが通常の火力発電所の約1.2倍かかり、電力会社と価格調整を行っているそうです。
 ベトナム初の廃棄物焼却発電プラントであるナムソン廃棄物発電所 本格稼動後の活躍に期待したいと思います。
 
複合商業施設「エステラハイツ」2期工事現場の視察
 栗原工業ベトナム社で施工の複合商業施設エステラハイツ2期工事を視察させていただきました。アパートメント376戸、商業施設、駐車場設備の複合商業施設工事に携わっており、現地での苦労や規格、施工方法などの説明を受け、ベトナムでの工事の実状を知ることができました。なかでも、終身雇用の考えがなく転職前提での雇用となっており、教育しても離職してしまうことが悩みであるが、割り切ってしまっていることや、言語の違いによる現地スタッフとのコミュニケーションの取り方を工夫しているなど、国境の隔たりをなくすように努力されていることがとても印象に残りました。
 現場内部については、躯体工事:柱、梁は細くて貧弱な印象です。地震が少ないからと思いますが、日本での躯体を見慣れている我々にはちょっと不安に感じました。
 内装仕上げ工事:アパートメントの仕上げ工事が完了している部屋を見せていただきましたが、柱梁がないため、かなり広くて快適な空間に仕上がっていました。仕上げ材はクロスではなく、全て塗装による仕上げとなっていました。
 電気工事:天井内にケーブルがなく、合成樹脂可とう電線管内配線工事が施されていました。ネズミにかじられてしまうようでケーブル工事はほとんど行わないとのことです。他には強電、弱電で色分けされた金属線ぴ工事がいたるところで見受けられ、日本でいう3~40年前の施工のようでした。

 

最後に
 今回の研修会は、同業他社の皆様とコミュニケーションが取れ、貴重な経験となりました。近い将来、若くて活気があり手先の器用なベトナム人の労働者が増えていくと思われます。文化や国民性の違いによる苦労や取り組んでいる活動内容を聞けたことは、非常に参考になり良い経験となりました。
 今回ご参加された皆様並びに東京電業協会関係者様には大変お世話になり、心より感謝申し上げます。

 

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